養老公園のサクラ その2

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前の土日は、穏やか天気と満開のサクラに誘われて、お花見にお出かけになった方も多いのではないでしょうか。養老公園も、大変多くのお客様で賑わい、周辺道路が渋滞するほどでした。皆様には本当にご迷惑をおかけいたしました。

渋滞に巻き込まれないため 良い方法がひとつだけあります。公共交通機関を使うことです。渋滞はしませんし、ほぼ時間通りに到着します。

幸いなことに養老公園は、養老鉄道の養老駅が目の前にありますから、簡単に到着することができます。 皆様、どうか公共交通機関をご利用ください。

 

さて、現在のサクラの様子です。


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養老天命反転地の 極限で似るものの家 が、サクラの海に浮かんでいるみたいでしょ?

こんな景色に出会うことができるのは、本当にごく短い間です。

また、11日まではライトアップをしております。


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夜のサクラも、なかなか素敵です。楽市楽座・養老周辺が ライトアップ会場になっていますから、おでんや焼き鳥などを食べながら、濃尾平野の夜景とサクラを楽しむのも良いかと思います。


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ライトアップ会場の桜並木の中に、1本だけ緑の葉をだして色の白い花を咲かせているサクラがあります。ソメイヨシノにしてはちょっと変です。花が大きいからヤマザクラでもなさそう。近寄ってよく見ようとしたら、ほのかに香りがします。桜餅のかおりですが、どうやらこのサクラからするようです。


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実はこのサクラは、オオシマザクラといいます。

バラ科 サクラ属 オオシマザクラ  Cerasus speciosa (Koidz.) H.Ohba

伊豆地方に多く自生しており、特に伊豆大島で目立ったことから、この名がつけられました。オオシマザクラの葉は、塩漬けにして桜餅の材料にします。この香りは、クマリンという物質なのだそうです。
オオシマザクラは、比較的丈夫で美しい花を咲かせることから、品種改良や交配させて園芸品種を作る材料にされてきました。よく目にするソメイヨシノは、今から150年ほど前にオオシマザクラ×エドヒガンを交配させて 江戸の染井村で 作り出された品種です。また、ソメイヨシノを接ぐ台木にもされます。さらには、炭の材料にされたり、材木を取ったりと、非常に活用されています。

もし、このサクラを見かけたら、そのにおいも楽しんでみてくださいね。

【投稿者:西美濃の森林だより特派員 水崎 貴久彦】