マツグミ

|
前の週末の寒波で養老の山にもずいぶんたくさんの雪が降りました。
養老山麓に広がる 養老公園にもたくさんの雪が降り、まだ駐車場などは除雪の最中です。駐車場の除雪が終われば、芝生広場でそり遊びなどして頂くことが出来るようになるのですが、もうしばらくお待ち下さい。

養老公園と言えば 養老の滝 ですが、滝まで登る園路は まだ60センチ以上も雪が積もっています。また、雪で折れた木々によって塞がっているところもあります。そこで 今日は、園路の壊れたところがないか、どこに折れた木があるのか、滝まで巡回してきました。
R0010402.jpg

養老の滝は、こんな寒さの中でも 滔々と流れ落ちています。

さて、滝から流れ落ちる滝谷川の公園の入り口近くにある駐車場は、アカマツがたくさん生えています。そのアカマツの太いのが、雪で折れてしましました。

R0010419.jpg

折れたマツをよく見ると、ちょっと葉の様子が変です。幅の広い葉が混じっているように見えます。

R0010420.jpg

何だろう???

これは、ヤドリギの仲間で マツグミ です。
マツグミ    オオバヤドリギ科  マツグミ属   Taxillus kaempferi (DC.) Danser

R0010421.jpg

マツグミの根元は、このようにアカマツの枝にしっかりと食い込んでいます。こうやって松の枝にしっかりと食い込み、水分や、水分と同時に吸い上げる窒素をはじめとする様々な肥料成分も松から得ています。

R0010417.jpg


小さな丸いのが 実です。ヤドリギの仲間は、甘くて良く粘る粘液質の果肉を持っています。鳥がこの実を食べて糞をすると、糞が粘る糸を引き木の枝に引っかかります。枝に引っかかった糞から、種が発芽して、またヤドリギが出来る。こうして鳥に運ばれながら広がって行きます。

また 昔の子供は、このマツグミの実の粘液をチューインガムの代わりにしたり、鳥もちにして鳥や虫を捕まえるのに使ったそうです。

【投稿者:西美濃の森林だより特派員 水崎 貴久彦】